しなり戻りがある?ない?色々と言われていますが
まあ、「しなり戻り」があるのか無いのかは科学的な話しになりますが、自分はあまり深く考えずに、少なからずあると思って打っています。
あのヘッドの重さと加速そして遠心力に対し、その重さと勢いをゴルフクラブのシャフトの固さだけで、しならずに受け止めるのは不可能です。
当然の事ながら上にも下にもしなります。
テイクバックして腕がトップで止まれば(止まるというより急減速?)勢い余ったヘッドは、そのままシャフトを順しなりさせながら上昇して、そこから体幹で切り返せばシャフトは順しなりのままで腰の高さ付近まで下りてきます。
さらに加速と重力が加わる腰の高さから下方向へ移動するタイミングで順しなりのままで体に巻き付き、そしてそのまま左に振り抜くと、グリップの方向転換によって急減速したシャフトは、前方に逆しなりする様にしなり戻ってボールをインパクトというイメージです。
論争の正誤を追求する事より、自分がどうイメージできるかですね。
【シャフトのしなりの順番】
①始動で軽く逆しなり。
②トップでシャフトが止まって順しなり。
③切り返しからインパクト直前まで順しなり。
④グリップが左サイドに入った急減速により逆しなり。
⑤そのままインパクト。
また、ゴルファーそれぞれが筋力も体格も身長も体重も柔軟性も何もかもが違う訳です。
それに対して使っているシャフトフレックスも千差万別なので、一概にどれくらいしなっているのを感じているのかは人それぞれです。
棒の様に感じる人もいれば、グニャグニャに感じる人もいるでしょう。
棒の様に感じている人は、割と強くグリップをして自分の力で叩きにいく傾向があります。
また自分の力でフェース面をキープしてボールに直角に当てようとする傾向もあります。
固定された動かない棒をイメージしているのですから、自分でヘッドとフェース面をコントロールする意識が生まれます。
反対にグニャグニャに感じている人は振り子にタイミングを合わせて釣り竿の様に振るので、ゆったりとしたスイングで、紐の先に重りをぶら下げて、遠心力で紐が緩まない様に振っている様なイメージになります。
飛距離的には後者の柔らかくゆったりの方が、思いの外、飛ぶ事が多いです。
このタイミングで振ると比較的ロースピンのボールが出やすいからです。
逆に自分が動けば動くほどにシャフトとヘッドは仕事をしなくなります。
そしてリズム以上の速さで叩くと、インパクト時の勢いは全てスピンに変わってしまい初速は速いものの飛距離に繋がらない場合が多くなります。
稀に本当にパワフルにひっ叩くスイングでも、かなり飛ばす人はいますが方向性が不安定な場合が多いです。
少しでもフェース面がズレるとそのズレた通りのボールで飛距離が出るからです。
大抵の場合は、見た感じは一生懸命に強く振っている方が飛びそうですが、自らボールに対してリリースする様にヘッドを出して「当てに」行く事からスピンも増えて思ったほどに飛距離は伸びません。
ヘッドを出した瞬間に、折角溜まったシャフトのしなりのエネルギーは解放済みになるからです。
当て方は逆しなりのイメージで良いですが、腕はあくまでも「正しい腕の形」でロックします。
手首から下は柔らかく使ってしなりを作りますが、そこまでのプロセスとしてテイクバックから切り返しまでの動作があります。
その時に自然にテイクバックしてトップで出来上がる形は「腕と手首がロック」された形に必ずなる様にします。
そのロックの形は「正しい腕と手の動き」を参照に作って下さい。
ロックされるからこそ、しなりが発生します。
この形でトップで両腕がロックされたままで順しなりを作り、そのロックしたままの両腕を体幹で切り返してダウンスイングへ。
次に下りてきたシャフトが右腰を超える辺りからインパクト直前で、グリップが左サイドにドリフトする様に方向転換する事で、順しなりをしていたシャフトが一気にしなり戻って、そのまましなりのパワーでインパクトへ。
これが曲げずに飛ばす一連の動作になります。
個人的にしなりをイメージしている位置は。
ワタクシのシャフトのしなりをイメージしている位置は、グリップの直ぐ上くらいです。
ここからシャフト全体がムチの様にしなって、右腰がボールの位置に来たあたりで一気にしなりが解放されるイメージで打っています。
右打ちなら、左手でデコピンを作ってインパクト直前で解放してボールを打つイメージを作ってみて下さい。
まさにこの感じです。
なのでUSTマミヤのアッタス ロックスターやTHE ATTASの様に全体でしなるシャフトは、イメージと実際の挙動が合うので振りやすいですね。
アドレス時のシャフトの角度のままでインパクトするのですが、体を左に開き、右サイドが下がって、その体を開いた際の勢いでできた「しなり」と、その後の「しなり戻り」で打っている感じになりますね。
その間、ロックした両腕はもうそのまま一体化したパーツとして使います。
ロックした両腕を体幹で回転する事でスイングマシーンの様になり、強烈なしなりが発生します。
それを一気に解放する事で再現性の高いインパクトができます。
当然ながら、そのしなりを使った当て方が、ゴルフクラブの設計通りの動きであり、最も安定した再現性の高いスイングになります。