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江川ほーじん(爆風スランプ~ライナセロス)

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楽器 音楽

スラップ奏法、その昔はチョッパーと呼ばれた奏法との出会い

最初はギターを弾いていた私でしたが、コードでつまづいてベースに転向というよくあるパターンにてエレキベースを購入しました。
まあ、後にちゃんとギターも練習してそれなりに人並み以上には弾けるほどに成長しましたが(汗)

ベースを購入してみたものの、一番最初にある程度の方向性を決めなければなくなります。
ええ、ベースをどうやって弾くのか?というスタートラインです。

①ピック弾き
②ツーフィンガー、スリーフィンガーの指弾き
③スラップ奏法

大きく分けてこの3つから基本となる弾き方を選択します。
まあ、これは最初にどのバンドのコピーから入るかによって大方の方向性は決まってくるとは思いますが…。

ビート系、ハードロック、パンクであればピック弾きが主流となり。
どのジャンルにも幅広く適用し易いのが指弾き。
ファンク系だったらスラップというのが昔の大まかなジャンル分けでした。

そんな中、友人の誘いでたまたま爆風スランプをやる事になったのですが、爆風スランプのベーシストはスラップ奏法(当時はチョッパーと呼ばれてましたが)の江川ほーじん(デビュー当時は、「はひふへほーじん」)でした。
1980年代ですから、当然今の様にYouTubeの様な動画サイトもありませんし、ライブ映像を見るためには高価なライブビデオ、しかも高価なくせに劣化するVHSビデオテープしか無く、たまたまTV出演したとしても(爆風スランプは滅多にTV出演も無く…)、ボーカルのサンプラザ中野、ギターのパッパラー河合などを中心に映す為に、結局のところスラップをどうやって弾いているのかさっぱり分からずに悶々としていました。

音だけを聞くと、ややカンカンとしたアタック音を含む軽めのベース音と、時折「ビンッ!ビンッ!」とハジいている音がして、ハジいている部分は指で弦を引っ掛けているのは分かるものの、通常の部分をどうやって弾いているのかが全然分からず…。
ただ音を聞く限りは指弾きの様なマイルドな感じは全然しないので、指弾き+引っ掛けではないな…とは思っていました。

そうしているうちにダビングしてもらったライブビデオを見る事ができ、初めて親指を使ってネックを叩いて弾いている事が分かったのでありました。

弾き方が分かったので、ひたすらスラップ練習の日々に

そこからはひたすら独学で試行錯誤してスラップを練習していきました。
当時は中学生だった事もあり一日に2~3時間くらいは練習していたでしょうか?
爆風スランプのベースは曲にもよりますが、かなり難易度が高いものが多く、1曲を完コピするだけでも相当な時間を要するものもありました。

左手の運指もまだままならぬうちに、右手も慣れないスラップ奏法。
そこにきてファンク特有の変則的な休符が織り交ぜられていて本当に苦戦した記憶があります。
まあ、ベーシストはノリで曲を作っていて、それを無理矢理に譜面にする事から、8分休符、16分休符などが変則的に羅列される事になるのでしょう。
それを頭と体で楽譜通りにコピーしようとするので気が狂いそうになりながら練習していました。

初期の曲では「無理だ!決定版」などはスピード的に難しかったですし、後期の曲ではアルバム「JUNGLE」に収録されている曲のほとんどが難易度が高く、チャレンジする楽しみを与えてくれました。

今でこそ普通の奏法の一つになっているスラップですが、当時としては珍しかったので、一緒のライブに出演していた他のバンドのベーシストの皆さんが近くで弾き方を見てましたね。

江川ほーじん氏、現在は事故に遭って何年も意識不明のまま。

残念な事に事故に遭われて未だに意識不明のまま。
もし意識が回復したとしても、恐らく二度とあのパワフルなスラップを見る事はできないでしょう。
自分がエレキベースにハマる原点となったミュージシャンなので非常に残念です。

当時、爆風スランプのプロデューサーだった新田一郎氏と方向性の違いでぶつかり脱退した江川ほーじん。
売れ線の路線よりも自らの音楽性を追求したかったのでしょう。
その去って行くほーじんの姿を基にして作られてのが爆風スランプの最大のヒット曲となった「RUNNER」ですから皮肉なものですね…。

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