個人的には100切りよりも、遥かに難しく感じた90切り。
ゴルフのスコアを語る上で、一番多く登場するワードが「100切り」ではないでしょうか?
確かに最初は高くそびえ立つ壁に感じるのが「スコア100の壁」。
しかし、一度切ってしまうと割と何度も切れてしまったりするのが「スコア100の壁」だったりもします。
それに比べて、1度切ったからと言って、コンスタントに「スコア90」を切るのは数倍難しく感じます。
特に初めて切るまでは、かなり難しく感じ、ワタクシも長い間90~93くらいのスコアで停滞し、「スコア90」は、切れそうで切れないというのを痛感していた時期がありました。
また、時々切れる様になっても、スイングを少し変えたり、道具を替えたりするとまた切れなくなったりするのも「スコア90の壁」の特徴です。
先ずはスコアの出しやすい簡単なコースに行くのが大切です。
ゴルフは完全にメンタルのスポーツなので、自分には無理と思い込むのが一番ダメなパターンです。
自分には「スコア90切りなんて無理!」って思っている以上、本当に切れなくなってしまうからです。
なので、地元で「簡単なコース」と呼ばれているところでも良いので、先ずは目標を達成する事が大切だと思っています。
スコア90を切った事があるという実績を持つだけで、気分的に違うものですから。
これは「スコア100」切りの時にも言える事ですが、とにかく目標のスコアを達成する感覚を体に覚え込ませる事が重要になります。
これによって、良い流れの時はこのペースをキープする、悪い流れの時は無理せずに踏ん張る、などといったマネジメントができる様になってきます。
ティーショットをミスした場合、このホールはダブルボギーで良いと判断し、とにかく確実にダブルボギーで上がるというのが、スコア100切りの時以上に重要になります。
「スコア100切り」ではダブルボギーも半分までは許されますが、「スコア90切り」となるとダブルボギーを打ったら、その分どこかでパーを一つ増やさなければならなくなります。
なので、ダブルボギーを嫌って無理にボギーを取りに行った結果、バンカーなどにハマったり、奥からの下りのアプローチを残してしまう事で「トリプルボギー」や「+4」を打ってしまうと、その後のホールでパーをさらに2つ、3つと増やさなければならなくなります。
悪いスコアを引きずった精神状態で、その後にパーを増やす事が如何に難しいかは、十分に理解できると思います。
また、簡単なコースではあれば300ヤード以下のミドルホールなど、短いホールも多いので、ティーショットを無理にドライバーで打たなくても良い場合が多くなります。
それによってフェアウェイウッドやユーティリティでのティーショットの経験を積む事ができ、通常のコースでも幅が狭いホールなどで自信を持ってドライバー以外のクラブでティーショットができる様になります。
ドライバー以外ならティーショットが簡単なのか?と言われると、やはり何度もティーショットをした経験が無ければ、急にティーショットで使い慣れないクラブ、しかもティーアップして打つ事で引っ掛けのOBなどが出る場合もあり、それによって逆に恐怖症になったりもします。
そうなると、ドライバーも不安、その他のクラブでも不安という精神状態になり、自信を持ってティーショットできるクラブが無くなってしまいます。
安定してスコア90を切るには、簡単なクラブを使う事も重要です。
この簡単なクラブの定義が難しいのですが、自分が使っていて苦手意識を持っているクラブが入っていないセットを作る事です。
ワタクシ自身の感覚では、160ヤードから170ヤードの間くらいを自信を持って打てるクラブがあると、ゴルフは凄く楽になる気がします。
その距離をグリーンオンしないまでも、グリーン周りの安全な位置に運べる自信のあるクラブをチョイスします。
5番~6番アイアンを外して、27度くらいのユーティリティを入れるなどする事で、160ヤードから170ヤードを無理なく狙えたりすれば非常に楽な展開になります。
27度前後のユーティリティであれば、構えた時に手強い感じが全くしません。
それが最近のストロングロフトの5番~6番アイアンくらいになってくると、当たるかな?から始まって、届くかな?…下手もすると、ロフトが立った見た目によって、ボールがちゃんと浮くかな?まで心配しながら打たなければならなくなります。
そういった気持ちに迷いのある状態で打った場合、高確率でミスショットに繋がります。
ボールが浮くかな?と思った瞬間に、無意識のうちに自分からボールを浮かせる様に振ってしまうからです。
ワタクシ自身、気分やコース次第で、マッスルバックアイアンも使いますし、ストロングロフトのアイアンも、ポケットキャビティのアイアンも使います。
その日の調子にもよりますが、ロフトの寝たマッスルバックアイアンの3番の方が、ストロングロフトの4番や5番アイアンより構えた際に簡単に感じる事も多いです。
実際には、ストロングロフトとは言っても、設計のテクノロジーでボールが浮きやすい構造になっているのですが、実際に構えた時に感じる雰囲気で(ボールが浮きにくそう)と感じてしまえば、それは使う人にとって難しいクラブという事になってしまいます。
この「○○の様に感じる」ってだけでも実際に結果が変わったりするので、何をもって簡単か?という定義が、クラブ選びの悩ましい部分です。
グースが入っていて捕まりやすそうと感じるか、グースが入っていて引っ掛かりそうと感じるかの違いみたいな感じでしょうか?
なので、使っていて苦にならない、気になる部分が少ない、と感じるクラブをチョイスするのが良いかと思います。
オーバースペックよりもアンダースペック。
ヘッドの簡単…に通ずるものがありますが、シャフトもオーバースペックよりはアンダースペックの方が安定します。
男なのに「Rフレックス」使ってるの?
みたいな風潮はまだまだ健在なのですが、それによってスコアが伸び悩んでいる場合も多々あります。
いくら練習しようとも、オーバースペックなのですから所詮限界がある訳です。
スイングを一から見直そうが、下半身リードの練習をしようが、手を一切使わずにスイングしようが、持っている体幹パワーよりもクラブのハードさが勝っていたら上達はしません。
だって、設計通りの動きまで持ち込めないのですから当然です。
ええ、昔のワタクシも正にこれでした。
道具に無知な頃に周りに言われるがまま、カスタムシャフトの「Xフレックス」などを使っていたのですから(笑)
目から鱗が落ちたのは、嫁さんのレディース用の「Lフレックス」を使った時でした。
流石にドライバーはシャフトの長さがあるので多少は飛距離が落ちましたが、アイアンでは飛距離も変わらず、しかも打ち急がないので安定して同じ距離が打てるのです。
その時に確信しました。
道具の設計通りに使えれば、ボールはロフト通りの飛距離で飛ぶんだ…と。
それまで、自分の硬いシャフトで頑張って打っていたのが馬鹿らしくなるほどで、それによってカーボンの50g台のRシャフトを買って使うようになったのです。
もしも、あと一歩でスコアが伸び悩んでいたり、または逆に悪くなったりしている場合は、スイングなどを見直すよりも、使っているクラブのスペックを下げるだけで、一気に問題解決する可能性を秘めています。
そして、無理なくドライバーで200ヤード、アイアンやユーティリティとウェッジで確実に3オン。
パッティングは練習が必要になりますが、確実な2パット以内を続けて行ければ、必ずどこかでパーが取れますので、これを淡々と続ける事ができれば、スコア90切りは十分に達成可能だと思います。