車の挙動（ドリフト走法）でゴルフスイングを説明すると
ゴルフスイングにおける、切り返しからインパクトまでの流れを車の動きで表現してみましょう。
車のフロント部分がグリップエンド、テイルの側面部分がクラブヘッドと仮定します。
- 垂直に近いくらいの物凄い急な坂道を下ってきて加速してくる。
- その加速状態のまま、左側にある直角に曲がった駐車場に一気に頭から駐車。
- 勢い余って、ドリフトしたテイルが滑る。
- その勢い付いて滑ったテイルの側面でボールを打つ。
という感じになります。
これが自然落下からエネルギーを殺さずに打つ方法だとワタクシ自身は認識しています。
ベクトルが変わっても如何にエネルギーをキープできるかどうかがカギ
腕とグリップの動きは「自然落下」に代表される様に「上下」の動きになります。
テイクバックで腕とグリップがひっくり返るように上に上がり、そのままグリップの自然落下で真下に落ちる様に動いて落下のエネルギーを発生させます。
クラブヘッドの動きはテイクバックで腕がひっくり返った際にインサイドに入り、自然落下でグリップが落ちた時に反動で前方に振り出されます。
つまりクラブヘッドに関しては「前後」の動きになります。
体の動きはグリップの自然落下によって前方に振り出されたヘッドのベクトルを、体の回転を使って横に変換します。
ゴルフスイングのエネルギー効率は、重力で得た落下のエネルギーをインパクトまでに如何にロスせずスムーズに変換できるかだと思っています。
自然落下と同時に一気に左サイドにグリップを引き込む
重力に加え、両腕の重さ、さらにクラブの重さが加わった状態で真下に自然落下すると、想像以上のエネルギーが発生します。
それを体のスピンでロスを極力抑えて横の動きに変換する訳です。
イメージとしては、体を開く左回転で右上から左下に止まる事なく螺旋状に回りながら落ちてくる感覚です。
真下に落ちたグリップを体の回転で自然にベクトルを変えながら左サイドに引き込み（スイングレフト）、シャフトを螺旋状に体に巻き付けながら斜めに移動させ、その勢いで振り出されたヘッドでインパクトといった感じでしょうか。
スイングレフトでグリップが一気に左サイドに引き込まれる事で、止まらずに移動してきたクラブヘッドがつんのめる様に加速してグリップ位置を越えて飛球線方向に振り出されて行きます。
これが冒頭の「ドリフト走法」スイングになります。
「テイクバックで右へ、ダウンスイングで左へ」とのイメージとの違いは？
ゴルフスイングを左右の動きと捉えてしまうと、テイクバックからトップオブスイングの右に向き切った位置で一旦ストップし、そこから切り返しで左にベクトルを変えて振るというイメージになります。
ゴルフクラブは横に使うとフェースが開く動きになるので、右から左への意識を持つと、ひたすらフェースが開く動きを抑え込んでスイングする必要が出てきます。
その為にどうしてもフェースの挙動を安定させる為にグリップを握る強さが強くなりがちです。
グリップを握る強さが強いとヘッドが走らないので飛距離も出なくなりますし、クラブ本来の動きがスポイルされます。
結局、握力によって強引に管理したフェース面でボールにインパクトするスイングになってしまうという事です。
自然落下で上下の意識を持つと、クラブの重さで自然にフェースが閉じる動きになります。
横に引っ張ると開く動きになるフェースも、上下に使うとクラブ本来の重量バランスによってフェースが閉じる動きになります。
その閉じる動きをキープする為にグリップエンドを左に引き込む訳です。
折角、自然落下の動きでフェースが閉じても、その後に飛球線方向に向かって横にシャフトがしなる様に使おうとすると、フェースはまた開こうとしてしまい安定しません。
その為、グリップエンドを一気に左サイドに引き込む事で、フェースが閉じたままでシャフトの逆しなりを使って打てるという事になります。
グリップエンドを縦に引き込む感じになる事で、自分自身ではシャフトをしならせている意識は無くなるという訳です。
しかし、左に引き込んで止まる事により一気に急減速したエネルギーがシャフトに溜まり、シャフトに溜まったエネルギーでヘッドを一気に解放する事によって、より強力なエネルギーが生まれるという事になります。