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リストターンをするタイプのゴルフスイング。※これで上手い人も沢山います。

正直、どのスタイル、どのタイプのスイング理論でも良いスコアを出す事は可能です。
仮に現在の最先端理論と言われているリストターンを極力抑えたスイングが良いと言われたところで、何十年とリストターンでゴルフを固めた人にとっては、非常に難解でやり難いスイングなだけなのも確かです。
そのような方は、インパクトの瞬間のターンの量なども体で覚えているので再現性も十分に高くなっているのでしょう。

【再確認として】

  • ここでのリストターンスイングの定義は、自分の意思で腕を捻じり、右手が左手の上を越えていく様に振るスイングを指します。
  • フェースを極力返さないスイングは、実際には右から左へと体と一緒にクラブの向きは変わるものの、右手がずっと左手の下にある感覚で振るので、自分の意識としては手を一切返していない感覚のスイングとなります。

つまり飛球線側へのヘッドの出し方が
①手を返して上回り(左回り)で出していくリストターンスイング。
②左手が上、右手が下の状態のままボールに向かってヘッドをリリースする様に出していく下回り(右回り)のスイング。

この点を踏まえた上で読んで頂くと理解しやすいかと思います。

目次

右手が左手の上を通過する「リストターンスイング」と「胸や体は左に開かない意識」はセットになります。

リストターンスイングでは、基本的に「インパクトまで胸は右、もしくは正面に向けたまま」体を開かず、手を返して打つというのが一番しっかりとボールを打てる形になります。
ボールの位置は、やや中央もしくは右足寄りにセットして、胸を開かずに手を返してヘッド(リーディングエッジ)を地面に打ち込むようにインパクトします。
それらの動き(体を開かない+手を返す)で相殺し、帳尻が合ってストレートからややドローボールが打てます。

つまり、リストターンタイプのスイングの方が、体を開きながら手を返して打った場合、

  • しっかりと捕まってインパクトすると「思いっきりフックボール」
  • 体を開くタイミングと手を返すタイミングが合わなければ「捕まらずにスライスかシャンク気味のボール」

が出るので、体を開きたくても開けないという訳です。

また、ハンドファーストインパクトの観点からも、リストを返した瞬間からクラブヘッドは手の位置よりも一気に飛球線方向に押し出される様に動く為、物理的に本当の意味でのハンドファーストにはなりません。
体を開かずに後ろを向いたままで切り返しからリストターンをするので、いきなりヘッドが先行して行きます。

反対に右手がずっと下で、手を返さないハンドファーストでのスイングは

しかし実際のハンドファーストインパクトは、切り返しの後に少しの時間クラブヘッドよりも両手が前にある状態が生まれます。
開いた体の回転で両手のグリップが先に動いてその後にヘッドが遅れてきます。
その遅れてきたヘッドを一気に体幹のスピンで右手が下のままリリースして振り出すのですが、その振り出す際に一瞬強いハンドファーストの形になってから振り出されます。
つまりハンドファーストと言っても、ずっと両手がヘッドよりも前にあ続ける訳ではないという事です。

一瞬でもハンドファーストの形ができると、シャフトとヘッドを体感の回転で引っ張る動きが可能になり、シャフトがしなって、ヘッドスピードが上がり、さらにスイングの軌道が安定するという訳です。

海外発のゴルフ理論。野球の理論から日本と海外では違いがあった。

日本式のゴルフ理論の原点は、日本式野球のバッティング理論をベースに、その延長線上で構築されたと思われます。
昔から日本式の野球では、手を返して上からボールを切る様にバットを叩きつけろというスイング理論でしたし、年配の監督が指導している少年野球などではいまだにこのような指導を受けている可能性もあります。

日本では、みぞおちの高さあたりにセッティングしたバーにボールを乗せた練習器具で、上からボールを切る様に振る練習をさせられた経験を持つ人も多いようです。

※ワタクシは本格的な野球経験者ではないので、この練習をきっちりとやった事はありません。
でも確かに小学生の頃に地域の野球チーム(地区でほぼ強制加入)に所属していた頃に野球経験者の監督からはやはり「上から切る様に打て」と指導されました。
その説明を聞いて子供ながらに「上に飛ばすのに下に切るのか?」と理解に苦しみ、納得できないので自分は言う事を聞かずに左手が下の水平スイングで打っていました。
この場合の左手が下は、元々ワタクシは「左バッター」だったので、左手がずっと下だったのですね。
監督の言う事を聞かなかった割に打率は高く、その地域のチームでは4番を打ってましたね。(まあ弱小チームではありましたが…笑)

でも、今の海外のバッティング理論を聞くと、言う事を聞かずに手を返さないで振っていたワタクシの方が正しかった様です(笑)

メジャーリーガーやメキシコの選手に、この様に手を返して上から切るように打ってみろというと、ほとんどの選手はボールに当たりもしないという事です。

つまり、こうやって上から打つ練習をした事が今まで一度も無いという事なのです。
海外では昔から利き手が下のまま平行にゾーンで振ってインパクトするのが常識との事で、日本式の上から打つスタイルは打点(インパクト)が文字通り「点」になるのでタイミングが合えばホームランになるものの、合わなければ凡打になるので打率は下がるという事でした。

そして恐らく日本のゴルフスイングも、この日本式野球のバッティング理論のまま進んできた気がします。

その流れでこれまでリストターンでゴルフを続けてきた人達も、最新のスイング理論という事で、体を開きフェースの開閉も極力抑えたスイングに一度は取り組んでみた事があるかもしれません。
そしてリストターンとの相性の悪さで、きっと上手く行かなかったのでしょう。

海外の野球選手が手を返す日本式のバッティング理論で打てない様に、今さら手を返さずには打てないのだと思われます。

もしそこから本気で手を返さないスイングに変える為には、先ずは今までやってきた動きを一度完全に壊すくらいの覚悟が必要性です。
そもそもの理論が真逆なので、これまでのスイングとのミックスになってスイングが今までよりも悪くなる可能性が高くなります。

スコア100前後で回っていた人は110以上、90台くらいで回っていた人はまた100を叩く事になります。
それでも良いと思えなければスイングは改造できません。
なので、今までのスイングで自分が納得できるスコアを出している方は、あえてスイングを変える必要性もないとは思います。
実際に昔ながらのリストターンスイングや、完全なる手打ちスイングでもシングルになっている人も身近にいますので否定する気も全くありません。

しかし、自分が取り組んでみて「安定」してスコアを出し続けられる様になったのは間違いなくフェースを自分の意思で能動的に開閉しないスイングの方だったので、現在のスコアに納得していない方、または一生懸命に練習しても一向にスコアに繋がらない方は取り組んでみる価値はあると思って紹介させて頂いているだけです。

当然の事ながら、最初はリストターンスイングを教えられ、リストターンで打っていました。

実際に自分自身も例に漏れず、はじめにリストターンをするスイングを教えられ、スコアは80台後半~100くらいでラウンドしてました。
ただ、調子が良い日と悪い日でのスコアのバラつきは結構大きかったですね。
これはきっと、「点」で捕らえるインパクトのタイミングが合っている日と合っていない日の差が大きかったのだと思います。

その後に安定したスコアを求めて、フェースの開閉をしないスイングを取り入れようと決心してから、しばらくの間は、またずっと100以上を叩く時期が続きました。
スイングを作り直している期間にして、約一年間は100を叩く事が多かったですね。
良くても97~98くらいでしか回れず、周りからも「どうしたの?最近調子悪そうね。」と言われるほどでした😅
スイングの作り直しをやり続けるにはかなりの精神力が必要で、またスコアはどうでも良いという割り切りも必要でした。
それでも途中から元のスイングに戻すかどうかの葛藤も相当なものでしたけれど…。

自分でも取り入れてみたものの上手くいかなかった方々による、フェースを開閉しないスイングを否定している意見を色々なところで目にします。
意見として多いのは

  • 手を返さなければボールは捕まらない。
  • プロの動画を載せて「プロも手を返している!」
  • プロの様な鍛え上げられた体幹が無ければリストターン無しでは飛距離が出ない。

などが挙げられます。

「手を返さなければボールが捕まらない」への答え。
手を返さなければボールが捕まらないというのは、恐らくシャフトをロールしてフェースを閉じる動きだったり、手を返さなくてもヘッドを出せる方法を知らないのだと思います。
それを知らないと仮定するならば、右手が左手を追い越しながらクラブヘッドをターンさせなければ理屈上ボールが捕まる方法が他には無いと思うのも無理はありません。

プロの動画を載せて「プロも手を返している!」への答え。
アップされている「手を返しているプロの動画」を見ると、確かに見ようによっては返している様にも見えます。
当然の事ながらヘッドの向きは体の向きと一緒に変わっていますので。
ただ、多くのプロ達曰く「手を返している意識はない。」と言います。

手を返さずに右手が下のまま体幹でヘッドを振り出したスイングでは、手が左サイドに入り込みながらヘッドが振りだされ、最後はシャフトをくぐる様な感じのフィニッシュになります。

「プロの様な鍛え上げられた体幹が無ければ、リストターン無しでは飛距離が出ない。」
当然の事ながらワタクシの嫁さんもリストターンは一切しないスイングです。
しかも50代半ばで150㎝という低身長、当然トレーニングなどしているはずもありません。
しかし、前述のとおり7番アイアンで120ヤード前後を打ちます。
5番ウッドで150ヤード、ドライバーも170ヤードくらいの飛距離は出します。
ゴルフ歴は3年ほどです。

プロの様な体幹が無ければリストターン無しのスイングでは飛距離が出ないという事に対するアンチテーゼとして、敢えて嫁さんのスペックでの飛距離を掲載してみました。
ヘッドをターンさせるタイミングという不安定な要素が少ない分、ミート率が上がるのだと思っています。

ゴルフの良いところでもあり、悪いところでもある点。

ゴルフというスポーツは、ボールが静止している事で「反射」という能力、または走るという様な「心肺機能」が必要で無い為、年配の方でも長く理論武装に加われますし、長年やっている「慣れ」でスコアはそこそこ出せる為、尚の事うんちくを語り出したくなるのでしょう。

しかし、10年以上のキャリアがあるのに70台のスコアを複数回出した経験が無い人であれば、教えてもらうのは少し危険かもしれません。

それはきっと慣れだけでゴルフを続けている人であり、自分が楽しむ為にやっているのであれば全然問題ありませんが、そういった方が練習場で初心者を捕まえて「教え魔」になるケースも多く、そうであれば危険極まりないタイプの人です。

スコアが80台くらいなら、まぐれや調子が良かったくらいで出せたりもしますが、70台、しかも70台を複数回という事になると、本当に正しいインパクトをし続けなれば難しいからです。
70台というスコアは、「まぐれ」では出ないスコアだという事です。
1回くらいなら神掛かった日に出たりするかもしれませんが(笑)

まあ、自分もこれまでの成功体験をここで紹介しているだけに過ぎませんし、合う人には合う、合わない人には合わない事を書いているかもしれません。
なので、合うと思う方が読んで頂き、結果に繋がってもらえたら嬉しいと思っているだけです。

但し練習場などではよほど頼まれない限り絶対に他人に教えたりしませんし、身内(嫁さんや子供達)以外とはあまり話しもしません(笑)
ただ、自分の嫁さんや子供達には理屈を説明しながら打って見せたりはしています。
嫁さんも50代の女性の割にはかなり良い球を打ちますので、会社の後輩達を連れてきてスイングについて熱く語っていた、後部打席のオッサンが急に静かになったりもしますね(笑)

ゴルフは長く楽しめるスポーツです。
もし今すぐにでなくて良いので、将来良いスコアを出したいと思う方は、一旦初心に戻ってスイングの作り直しに是非チャレンジしてほしいと思っています。

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